相場で利益を上げていくためには、何かしらの相場の値動きに的を絞ってエントリーすることで、利益を上げていく必要があるため、そのための手法が必要となります。
そして、みなさまも何らかのトレード手法を模索されているかなと思います。
皆さんが、どのような手法をお持ちか、またどのような手法を検討されているかわかりませんが、すべての手法を検討するうえで、必ず押さえておきたいことがあります。
それが、
- 相場力学に基づいたトレードになっているか
- どのような値動きを狙っているのか分かっているか
ということです。
ちなみに、こちらの記事では、環境認識、シナリオ想定、プライスアクションが大切と書きました。
本記事でお伝えする内容は、実は上記記事と本質的には同じことを言っているのですが、それを少し違った角度から説明しています。
相場で勝ち続けられる人は1割に満たないと言われますが、その理由の一つに「相場の理は理解しにくいから」ということが挙げられると思います。
トレードの経験を積むことで、少しずつ理解が深まっていくものなのですが、チャートや自分自身の不甲斐なさと向き合い続けながら、その経験を積むのは並大抵のことではありません。
私は、上記のように非効率に学びながら、相場を理解していったためとても時間がかかってしまいました。
答えのイメージが入った状態で問題を解けば、理解が早くなるということは、分かって貰えるのではないでしょうか。
(実際、分かってしまえば、相場はとてもシンプルだということが分かります。)
よって、まだ相場はシンプルだ、簡単だと思えるほどに理解できていないのであれば、是非以下記事を読んで、相場のイメージを深めてください。
2点の概要説明
1点目の「相場力学に基づいたトレードになっているか」ですが、トレードでは相場力学を味方につけていることが大切です。
相場力学とは、例えば相場の値動きにトレンド(上昇や下落の流れ)が発生した場合、その流れが継続しやすくなる、といった相場に働く力のことです。
船旅をするのに、帆を張って追い風を受けて進むことが大切、というのと同じイメージですね。
相場には、そういった力学が存在するため、それを理解し、味方に付けたトレードを心がけることが必要です。
2点目に「どのような値動きを狙っているのか分かっているか」です。
相場は、様々な値動きをしますが、それぞれの値動きには何らかの意図があり、その結果に応じた解釈がなされ、その解釈を受け次の値動きが発生する、といったように動いています。
分かりやすい例で言えば、トレンド中の「推進波」と「調整波(修正波)」です。
推進波の後は、調整波が発生しますが、上昇トレンドの場合、その調整波が推進波の起点を下回らなければ、トレンド継続と解釈され、次の推進波が発生する、といった具合です。
調整波が終わった後の推進波を狙っている、ということが分かっていればよいのですが、それが分からずにトレードするというのは、地図がない状態で旅をするようなものなので、相場で迷子になってしまい、利益を出すことは難しくなります。
大まかなイメージを掴んでもらえたかと思いますので、ここからはそれぞれ詳しく説明していきます。
1点目:相場力学を味方につける
まず、1点目の相場力学についてです。
相場に働く力については、先ほど説明したトレンド(上昇や下落の流れ)も含めて、以下のようなものがあります。
- トレンド(上昇や下落の流れの力)
- レンジ(一定の値幅内に留まろうとする力)
- 収縮からの放たれ(収縮により溜まった力が、放たれ発生する力)
- 乖離の修正(行き過ぎた場所から戻ろうとする力)
これらをイメージしやすいように一連の流れを説明します。
先ず、大前提として、トレンド相場というのは、全体の中でも2〜3割と少ないので、レンジ相場をスタートにします。
レンジ(一定の値幅内に留まろうとする力)
レンジ相場とは、一定の値幅の中に価格が収まっている状態であり、綺麗なレンジ相場では、一定の値幅を価格が行ったり来たりします。
ですが、レンジ相場といっても綺麗なレンジ相場ばかりではないため、ごちゃごちゃした値動きになることも少なくありません。
そして、レンジ相場はどこかのタイミングで、その値幅を収縮していくことになります。
収縮といってもまちまちで、かなり狭い値幅まで収縮することもありますし、逆に広めを維持することもあります。
期間もまちまちで、長い時間になることもあれば、短い時間でレンジ終了となることもあります。
また、一般的にもレンジ期間の方が長いことから、レンジは継続しやすいとされ、レンジの上端や下端では、レンジを継続させようという力が働きます。

この力がレンジ相場における力学となります。
レンジ相場の上端・下端では、レンジ内に値動きを留まらせるような力が働きやすい
収縮からの放たれ(収縮により溜まった力が、放たれ発生する力)
レンジ相場は方向感の無い相場環境です。
ですが、上位の時間足で見ればどちらかに流れが出ていることも多いので、いつかは上位の時間足の方向、もしくは逆方向に向かって、レンジの価格帯をブレイクしていくことになります。
ここで働くのが「収縮からの放たれ」の力です。

この力は、
- 一定のレンジ内に収まっている期間が長いほど、また、
- 収縮した値幅が狭いほど
放たれた時のエネルギーが強くなります。
収縮した「期間が長いほど」「値幅が狭いほど」エネルギーは溜まり、放たれた時の力になる
トレンド(上昇や下落の流れの力)
そして、どちらかに進み始めた値動きは、次の壁にぶつかるまで、その流れを継続しやすいです。
これは大きな鉄球が転がり始めたら、壁にぶつかるまで動き続けるようなものです。
これが、トレンドの力です。

トレンドが発生すれば、調整波は挟むものの、次の壁にぶつかるまでは一方向に進みやすくなる。
乖離の修正(行き過ぎた場所から戻ろうとする力)
そして、時に相場は過熱しすぎて、上昇または下落しすぎることがあります。
あまりに平均から離れすぎてしまった価格は、何かのきっかけで平均の方向へ強く戻す力が働くことがあります。
これが、乖離を修正しようとする力です。

平均から離れすぎた価格は、何かのきっかけで乖離を修正しようと、平均の方向へ強く戻す力が働く。
いずれもイメージしやすかったのではないでしょうか?
こういった力を意識しておくことで、例えばデモ・リアルトレードに関わらず、「今回のトレードは、どんな力学を味方に付けたトレードなのか」を意識することができるため、仮にそういった力を味方に付けられていないトレードをした場合、「今回のトレードは、相場力学を味方に付けられていない無茶なトレードだった」と反省することができます。
人は失敗により成長していくことから、それを繰り返していけば、相場に働く力を味方に付けたトレードができるようになってきます。
2点目:どのような値動きを狙っているかの理解
次に2点目のどのような値動きを狙っているのか分かっているかですが、これは
- どんな環境の
- どんな場所で
- どのような意図の値動きを
- 何を背に
ということが分かってトレードできているかということです。
1点目の相場力学は、トレードの優位性の「原石」とも言えるものですが、それだけでは輝く宝石にはならないことから、そこから輝く「宝石」を切り出す必要があります。
相場力学に基づいていれば利益が出せるわけではなく、そこから「宝石(利益)」を切り出すために、不要な部分をカットし、必要な部分だけに狙いを絞る必要があるんですね。
それでは、以下項目毎に、具体的にイメージできるように解説していきます。
どんな環境の、どんな場所で
これは、上位足において、どのような状況にあるかということです。 具体的には、
- 上位足がトレンド相場なのか(勢いはあるのか、調整中か、推進中か)
- レンジ相場なのか(カオス状態か、上端・中腹・下端か、値幅は収縮しているのか)
- レジスタンスやサポートが想定されるか(MA、フィボナッチ、主要高安値、節目、前回高安値のネック、急落急騰の起点、ブレイクの起点など)
を把握しておくということです。
トレード足において、トレンドが出ているからトレンド方向に仕掛けるというのは相場力学に従っていますが、それも上位足のレジスタンスやサポートがある場合は、「壁打ち状態」となり、簡単に勢いを殺されてしまいます。
どのような意図の値動きを
値動きには、何らかの意図があります。
映画でヒロインが涙を流すシーン「だけ」を観ていても、その「涙」だけを捉えてヒロインが嬉しいのか、悲しいのかは分かりません。
同様に、目の前の「相場が上昇した」という事実だけを見ても、その上昇(涙)が何を意味するのかによって、その後の値動きに与える影響は、まったく異なります。
分かりやすい例としては、上昇が強いレジスタンスラインに到達し、Mトップを付けてネックを割った(まだ、目線転換は割っていない) とします。

この場合、下位時間足だけを見ていたら、ここからの上昇は、上昇トレンド中の推進波と解釈できますが、そこが上位下落トレンドの強い戻り目候補だとしたら、「転換濃厚な箇所での高値試し(最後の上昇)」と解釈する人が多くなり、むしろここでの買いポジションは、その後の転換下落のスタートダッシュの燃料になってしまいます。
何を背に
トレードにおける利益を考えたとき、優位な損切り位置の設定はとても大切になります。
先ほどトレードは、相場力学という「原石」から「宝石(利益)」を切り出すようなものとお伝えしましたが、損切り位置の設定は、この切り出し技術の中でも、重要な技術だからです。
宝石を切り出す際、中心にある透明度の高い箇所を大胆にカットしてしまっては、取り出せる宝石は小さくなってしまいます。
しかし、カットが甘ければ、輝く宝石を切り出すことはできません。
ここに、技術が発揮されます。

相場は、目線転換や強い押し目候補、節目などで、値動きが転換しやすいです。
そして、そのような箇所は、多くのトレーダーによって意識されるため、その意識は値動きに表れます。
どのように現れるかと言うと、「最後の分水嶺」として、「ここを割ったら勝負あり」という明確な「最後の砦」という形で姿を現します。
なので、例えば下落してきた値動きが、この節目で折り返すか、ブレイクするかという局面であれば、安値側にサポートラインとして、価格が耐えているのが見て取れるような値動きが現れます。

このラインは、レジスタンス側からしたら、正に最後の砦なので、自分でもここからの転換上昇を狙うのであれば「多くの仲間も一緒に守ってくれる」ため、簡単には破られませんし、逆に言えばここを抜かれたら「敗北」を決定付けることになりますので、ストップロスを置くのに適した位置となります。
以上が、手法を検討するうえで、必ず押さえておきたいことの解説でした。
最後に
途中でも紹介しましたが、ここまでに記載した内容は、こちらの記事の内容を別視点で解説したものです。
ですが、そもそも目に見えない概念のようなものを文字で捉えるということは、かなり難しいため、一点からではなく多角的に捉えることで、より立体的にイメージできるようになると思います。
そして、そのイメージも持ったうえで、トレードにより自分の感覚と擦り合わせていくことで、自分の中に「相場感覚」が構築され、それが利益を支える土台になってくれます。
なお、今回の記事ではエントリータイミングについては触れておりませんが、それはこちらの記事で紹介したようにプライスアクションを確認したうえでエントリーするようにしてください。
以上、 少しでも相場のイメージを深めることに役に立てば幸いです。
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